お客様に季節のうつろいをお愉しみいただければと、
架空のお店「おはなしの喫茶室」に架空の庭をつくりました。
と、いうことなのですが、勢いだけで、思いつきだけで、推敲も下書きもせずにペンで一発書きした品物です。
いつも本をつくる時はずいぶん文章もレイアウトもしつこくしつこく確認して直して、目と頭が倦み膿になる作業をしておりますので、勢いだけでつくる本をつくってみたくなりました。
zineはそういうことをしてもいいのじゃないかなと思って。
すきなことをすきにやって、いいねと思ってくださる方の手に渡ったらそれがうれしい。
というのが、zineなのかな? という、ちょっと挑戦。
どうでしょう。
文学フリマに集まる方たちならそんな気持ちを共有してもらえるような気がしたので、まずは文学フリマに持っていこうと支度しました。
春先の散歩に出て、思いついたことをスケッチして持ち帰り、テーブルで一気に広げたおはなしです。
まだ冬の風が少し残っていた時期の。
つくしが生えてきていたので、アパートにしました。
蟻が動いていたので、移動手段は蟻にしました。
梅の香りがとても甘かったのでお酒にしました。
そういうおはなしです。
形式は一枚の紙を開いてゆくもの。
開くお手紙として以前にminneへ展示したものの形式で、開く本にしました。
あれ、開く本っていうと普通ですね。
折った紙を開いて読むおはなし、です。
子どもの頃に授業中などに友達へ書いた折り紙の手紙みたいな感じと言えばいいのでしょうか。
それをクラフト紙へ印刷して、淡クリームラフ書籍で包みました。
ぜひぜひ手に取って広げて見ていただければなあと思います。