トランク

雨の季節ですね。

あえて青空の写真を。

いつかの夏雲です。

 

 

今日は旅支度をするように、週末の一箱古本市の準備を整えました。

大きなトランクにぎゅうぎゅうです。

 

トランクといえば。

先日、東北歴史博物館で吉田初三郎さんの特別展「美しき東北の町並み〜鳥のまなざし」を見てきました。

 

吉田初三郎さん、大正末〜昭和にかけて活躍された鳥瞰図絵師だそうです。

 

日本列島を思うとき、私は北海道を上に沖縄を下に、天気予報図を見るように頭へ浮かべていました。

 

吉田さんの鳥瞰図は、たとえば日本海側から太平洋側を見た立体、北海道から東京を見渡すような立体なのです。

 

視点が変わると、まるで別の国。

山だらけの日本、温泉だらけの日本。

金華山や花巻温泉郷の鳥瞰図なんかは、仙人の住むところか八百万の方々が骨休めに来られる千と千尋のあの町かという様子。

花巻温泉に行きたいなあ。

あの鳥瞰図の中に入れたらいいのに。

 

さておき、トランク。

その吉田さんが取材などのお供にされていたトランクも展示されていたのです。これが大きなトランクで、もうすてき。

色合いといい、大きさといい、ぶっきらぼうな感じといい。

大正昭和初期のものって本当にすてきなものが多いです。

 

こういうのを持って行商したいなあ。

と、しばらくトランク周りに張りつきました。

 

トランク。

すてきなトランク。

吉田さんのトランクを思い出しながら、一箱古本市の荷物をまとめたのです。

だからどうしたって、どうしよう、終点の見えない話。

 

いや、人生の途中経過で明確なはじまりとおわりはあるっていうのかい。起承転結があるっていうのかい。なにがなににつながっているっていうんだい。

というのが最近の問題なので、

起承転結も、ちょっと考えられない。いや考えない。

結が起になることだってあるじゃありませんか。

起転転結だって、起結起結転だっていいじゃありませんか。

 

だからなにがどうしたって、どうもしない今日でした。

という話。