仙台市にあるGALLERY ECHIGOさんの展示を昨日みてきました。
「みてきた」というより「体感してきた」という感覚です。
「寅と柘榴」
花のエキシビジョン。
ギャラリーへはいった途端、植物の匂いがすがすがしい。ほのかに甘いのですが、花々しい甘さじゃなくて、茎や幹の甘さみたいな。
お部屋に広がるのは、森の清浄さ。
吊るされたり、床へ置かれたりした植物とガラスに光が透けて、壁や天井に描かれる影の森。
浄化されて、潤おされました。
いつまででもいたい空間でした。
こういう場所があったら通ってしまうだろうと思います。
昨日はちょうど鈴木里恵さんのピアノ演奏も聴くことができました。
森の世界にぴったりのピアノでした。
ギャラリーは小部屋にわかれていました。
ピアノは植物に守られるように支度されていて、私はそのつづきの部屋である、影の森の部屋で演奏を聴きました。
なので、弾いている鈴木さんのお姿は見えず、ずっと影の森を見ていました。
そうすると、次第に、影の森にはちいさな少女が現れました。
少女は影の森を自由に踊りまわります。
木々に、水に、遊びます。
期間の限りで姿を消すのが、展示のはかなさですが、ピアノのおかげで、影の森を心の内側に転写してつくることができました。そこに遊ぶ少女も。
人間のしでかす嫌な部分が積み重なる最近でしたので、こんなにうつくしい空間をつくれるひとがいるという事実を知ってうれしかったし、勇気をもらいました。
そして、自分のつくった「緑街」というおはなしのもともとのイメージに重なって、こういう世界を言葉を重ねてつくりたかったんだなあと理解しました。
ただそこにいるだけで浄化されてしまう展示です。
期間が今日まで。2017年10月15日まで。
とてもおすすめ。
お近くの方はぜひ、ギャラリーを彩る影の森に足を踏み入れてくださいませ。