文学フリマ岩手ありがとうございました

6月11日文学フリマ岩手、お立ち寄りいただいたみなさま、ありがとうございました。

とてもよいお天気。

風が強くて驚いたのですが、「いつもなんですよ」と盛岡の方に教えていただきました。

 

2回目の岩手。

いろいろうれしく、幸せに過ごさせていただきました。

昨年お会いしたお客様にもまたお立ち寄りいただけて。

回を重ねて、顔見知りになっていけたらこれからも楽しいなあと思ったり。

 

中学生か小学校の高学年くらいの子に豆本をお買いあげいただいて、あの年頃に「800円で本を買う」ということのちょっと特別感を思い出したり。若い時に読んだものが知らず蓄積されていることを体感しているので、何かちいさなバトンを次の人に送れたのだったら嬉しい。

 

そしてまたもやクラフトエヴィング商會仲間を引き寄せ。

クラフトエヴィング商會の紹介する不思議な本の実物を手にしたい願望が、豆本ににじんでいるんだろうなあと思います。(私のつくるおはなし自体は、感情的で、えぐみが強いので、似ても似つかないのですけれど)

ちょっと旅行や散歩に行ける想像の世界を持っているって、とても大切なこと。

それは本じゃなくても、絵や音楽や、そういうものもそうなのですが、そこに身をひたすことで、「もとの自分」に戻ってこられたり、「ちょっといい自分」を目指せたり。そういう魔法になると思うのです。

生きるのがしんどかった二十歳頃に助けられたもののひとつが、クラフトエヴィング商會でした。

あの頃すきだったものに影響を多大に受けています。今も引っ張ってもらています。

だから、つくったものを見ていただいて「クラフトエヴィング好きじゃ?」と当てられますと、

「似ちゃったか!」という負け感と、

「わかってもらえるくらいの精度になれた!」という嬉しさと、

「同じ趣味のひとに会えた!」という喜びが沸きます。

 

以前、世田谷で開催されたクラフトエヴィング商會の展覧会へ行った時。

彼らのテーブルを再現した部屋の壁に、たくさんの手書きのメモが貼られていました。

そこに貼ってあった一枚。

「ごっこ遊びじゃいけない」

という意味のものがあって、それは骨の一部になりました。

 

物語も挿絵も製本も、それぞれひとと比べるともう何もできなくなってしまうので、できることに力を尽くしていきたいなあと思います。

 

もらったバトンを自分なりの形で、誰かに渡していけるように、つくっていきたいと。

そう考えた昨日でした。

 

 

直接お客様の表情を見られたり、言葉を交わせたり、とても励みになりました。

また来年、3回目の岩手。

お会いできるよう、コツコツ本をつくります。

なにかおもしろがっていただけるようなもの、持っていきたいですね!

それではまた。

ありがとうございました!