2024年


小人たちのカステラ

うつくしいもの、おいしいものが大好物な小人たち。

カステラを盗みに入った先で失敗し、家主を逆恨みします。

口にするものがすべてカステラの味に変化するという小人の復讐に見舞われた家主ですが……

 

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カステラ色の余白を味わう、小さなおはなしです。

ちょっと迷惑だけれどにくめない小人たちの姿を短文に封じました。

カステラに寝転がってみたいと思ったことのあるすべての方に。

 

□2024年7月21日発行

□サイズ:縦31×横80×幅8mm 本文:16ページ


すきとおれ、花。|こびと書房の本

◆ 空想ミニチュアブック『こびと書房の本』

小人の本屋さんに並ぶ本を作りました。

なかみは白紙です。

あれやこれやを想像してお楽しみください。

◆小人のマガジン『すきとおれ、花。』について

凛とすずやかに在りたい小人のための雑誌です。

VOl.1~3は、雨の季節にあじさいをイメージして、こびと書房から刊行されました。

(という設定の3冊1セットです)

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[制作について]

珊瑚色、雨模様の空色、しっとり濡れる紫色の三色で作った、1/12サイズ・ミニチュアマガジンです。

雨粒の透明を凛と見上げる小人をイメージした詩を、背表紙に記しました。

表紙の画像制作にAdobe Fireflyの生成AIを使用し加工しています。

一点ずつ手作業で制作しており、個体差があります。

本文を開くことは想定しておりません。お取り扱いの仕方によって紙が抜け落ちる恐れがあります。

   

□2024年6月1日発行 


チネマカフェ ハナタロにて

この世にありはしない〈架空映画〉を上映する、どこにもないお店〈チネマカフェ・ハナタロ〉へ通う、実在しない女性〈大西さん〉の手記をノート風の本にしました。

心が固く縮こまってしまったと自覚する大西さん。

知り合いが颯爽とチネマカフェ・ハナタロへ入る姿を見たことをきっかけに、大西さんはハナタロへ通い始めます。

不思議で奇妙な映画や、出会った人たちとの交流から、ちょっとずつ変わる大西さんの心の動き。

5月のある日から12月まで、大西さんが綴ったノートです。

読む方には、そのノートの入手ルートをご自身で想像して(たとえば『図書館の忘れ物置き場にあった』『転居先の天袋から出てきた』『初めて歩いた道に落ちていた』などなど)楽しんでいただけたら嬉しいです。

*2024年4月時点:現品限りのおまけ付き

 

[造本について]

大西さんの手記ノートそのものとして、手にした方に楽しんでいただきたいと考えました。

そこで、本文(ノート部分)と挿絵(架空映画フライヤー)を個別に印刷し、ノートに挿絵を一枚ずつ貼付する形としました。

印刷製本所から届いた本文ノートの背に製本テープを貼ってノートっぽさを加え、順番に挿絵を貼っています。

手記には、手書き風フォントを使用しました。そのフォント名『TAおおにし』から主人公・大西さんの名前をいただきました。

誤字脱字が2箇所あります。修正しようとして、昔、友人と手紙のやりとりをしていた頃のことを思い出しました。もらった手紙に誤字があってもふつうなことで、おもしろい間違いかたをしているとお互い楽しくなって、間違いがあるから人間っぽい。ということで、あえて直さず、そのままにしています。見つけた時には、「あ、大西さんてば」と許してあげてください。(もしかしたら、2箇所以上あるかもしれませんが)

 

[架空映画フライヤーについて]

2011-2023年まで、Twitterのおはなし手帖というアカウント(2023年9月Twitter退会)で、小さなおはなしを発信していました。

架空映画フライヤーは、おはなし手帖に掲載した作品から8つをピックアップし、それを元にイラストを起こして制作しました。

青い鳥へのありがとうを、架空映画祭印としてフライヤーに印字しました。

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サイズ:B6判 32ページ

表紙:マーメイド(色:ヘーゼル)

中紙:書籍用紙

挿絵:マットコート

製本テープ:紺25mm


怪盗りんご洋食店

怪盗りんご洋食店。

月食の夜の小さなおはなしです。

お皿にのせたムーンタルト。

月を盗んでつくりました。

夜空には、月の代わりに真っ赤なりんごを置いて。

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きらめきの散らばったりんご色の紙で、月とりんごのおはなしをつくりました。

月を眺める夜のおともや、お菓子のプレゼントに添えてお使いください。

 

発行:2024年4月19日


ようこそ 猫又温泉郷

『ようこそ猫又温泉郷〜猫さんを想うグリーフワーク・サポートノート』

 

猫さんを亡くした方のための、グリーフワークサポートノートです。

 

猫さんとの思い出を振り返り、猫さんとおしゃべりして、あなたと猫さんだけの、世界で一冊のノートブックをお手元に。

 

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A4サイズ・20ページ・オンデマンド印刷(本文カラー)

価格:1000円(税抜)※手売り価格です。

発行日:2024年2月22日

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人魚の記憶

2024年1月26日発行


2023年


ユキノコのごはん

2023年11月17日発行


あたしはやさしい魔女だから

2023年9月27日発行


いろはうた

2023年8月制作・全3種

『いろはうた』の歴史的仮名遣い・現代仮名遣い・意訳と、それぞれローマ字表記での音などを記しました。

古着に刺繍糸で模様を描いています。


黒い炎の珈琲のみた夢

2023年3月25日制作

2022年の個展で制作した『黒い炎の珈琲』展示品・冷蔵庫オブジェを解体して本にしました。


はるを待ってる

 

この本は、はる を呼ぶうたであり、はる という名前の猫のことを思い出す男の子のおはなし でもあります。

 

そして、この本は挿絵をつくる本です。

付属のシールっぽいものをぺたぺた貼ったり、余白にいろいろ描いたりして、すきな挿絵をつくることができます。

 

 

■本のつくりについて

 

チップボールの表紙で、白と桜色の二色の本文をつつみ、ステッチで糸綴じしました。

付属のシールっぽいものは手で描いていますので、一点ずつ異なるものたちをお楽しみください。お家や木や雫、いろいろランダムに入っています。猫と男の子はかならず一匹とひとり入っています。

 

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■本のサイズ:横79×縦106×幅5mm

■ページ数:24ページ

■2023年4月30日発行(完売)


すべて星のかけら

2023年2月制作

BOOK LOVERS出展作品

『小片集 すべて星のかけら』に収録した表題作『すべて星のかけら』は10編の連作作品。

その10編を1冊ずつ手書きの豆本にし、3段重ねの箱に収めました。

上段・中段には10冊豆本、一番下の段に、新書版の『小片集 すべて星のかけら』が入っています。


2022年


bird dream

人の世界と鳥の世界、それぞれの場所になじめない、とある人と旅鳥。

おなじ秘密を持つ、不器用な〈ふたり〉が、お互い助けになろうと思いを寄せ合うおはなしです。

 

■本のつくりについて

 

カモミール・ペパーミント・リンデンをイメージしたティーバッグ型の手製本を、つばくろの箱におさめました。

花言葉とともにお楽しみください。

 

1. 出会いのおはなし『ふたりの鳥』……カモミールの花言葉『逆境で生まれる力』

2. 別れのおはなし『歌えない鳥』……ペパーミントの花言葉『心のあたたかさ 永遠の爽快』

3. 再会のおはなし『飛べない鳥』……リンデンの花言葉『結ばれる愛』

 

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■本のサイズ:横75×縦73×幅15mm(外箱)

■ページ数:

『ふたりの鳥』9ページ

『歌えない鳥』19ページ

『飛べない鳥』22ページ 

■2022年12月3日発行(完売)

 


とりとめもない日々

2022年12月3日ブックハンターセンダイにて販売開始

「あなたに足りないものは、サイダーみたいなものだと思います」

〈泣く方法を忘れた私〉に、突然現れた鳥がそう告げて、二人の暮らしが始まりました。

ひどく傷つくと、心は鎧をまとって、悲しみも喜びも同じく感じないようにさせてしまう気がします。

なんでもない日々が、いつしか特別な時間に変わってゆく、ある夏の31日間のおはなしを、愛でていただけたら幸いです。

 

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■本のつくりについて

一冊ずつ手づくりの本です。

おおよそ手のひらにおさまる大きさです。

羊羹を持ったときのような、ずしり感があると思います。四角いずしり感がチャームポイントの本だと思います。

 

表紙について---

夏、海の色。いつも行く東北の太平洋は群青です。

波頭、雲。その白で四辺を染めました。

日々を過ごす、他愛もないおはなしです。日々のなかでふと気づく何か。気づくか気づかないかの何か。それを表紙の『7』に表しました。

 

本文について---

とある女性による7月1日から31日までの創作日記です。

手書き風のフォントを選びました。

 

■ページ数:64ページ 

◼️サイズ:横64×縦92×幅13mm


2021年


おかしな手製本『エンゼルドーナツ』

2021年9月21日発行(完売)

フェルトでつくったドーナツで、ジャバラの本文をサンドした、手づくりの本です。 

 

「とにかくドーナツ型の本をつくりたい。ドーナツを食べると、ちょっとホッとするから」

そんな、ドーナツありきな気持ちでつくりました。

その辺には売っていない、ユニークな一冊。

ひとつひとつ、コーティングがちょっとずつ違いまして、すべて一点物。

 

肝心のなかみはドーナツらしく、読んでホッとするものがいいな。

「なんとなくつまらない、楽しくない、さみしい」

そんな心に食べてもらえたらいいな。

と、思って『天使の頭に浮かぶドーナツ』のおはなしを書きました。

 

 

そして今回、ドーナツ2個でジャバラの本文をサンドした結果、クリックポストでお届けできる厚み3cmを上回ってしまいました。

レターパックライトでお届けできる4cmも上回ってしまいました。

レターパックプラスでのお届けとなります。

しかしながら、A4サイズのおさまるレターパックプラスに、ドーナツ1個では、申し訳なく思いまして、

新たにおはなしをひとつ作りました。

『am3:00ドーナツを揚げる』です。

失敗つづきの〈わたし〉がドーナツづくりに失敗した天使と出会って、いっしょにドーナツをつくるおはなしです。

 

ドーナツ好きなだれかへ。

さみしがり屋のだれかへ。

ひとりが心細いだれかへ。

 

届きましたら幸いです。

 

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『エンゼルドーナツ / ツバサキッチン手づくりお菓子 ないしょのレシピ』

 

……ふかふかの雲をおたまで掬いとって、月の光を挽いた粉と合わせ、トロリととろける夕日をひと匙落とし、古今東西から取り寄せた詩情を混ぜてこねたなら、ドーナツ型でくり抜き、こがね色になるまで揚げる……

 

それが私たちツバサキッチンの『ほのかなひかりリング』のレシピ。ドーナツに目のないエンゼルが頭上に浮かべるリングの正体です。

小腹が空くと、ひとくちもぐもぐ、ふんわり笑顔。

 

エンゼルたちは、地上のドーナツも大好き。あまーい匂いにつられて、ついついふわふわ飛んでいくこともしばしば。

 

でも、悲しいことに、彼ら、お金を持っていないのです。

 

だから、もしもあなたがドーナツを用意してくれたら、彼らはとっても喜びます。

 

さみしさの湖に影もなく佇むような夜にこそ、お好きなドーナツを前にして、きゅうっと目をつむり、エンゼルを呼びましょう。

 

「エンゼルさん、おいしいドーナツ、一緒にいかが?」

 

(本文より抜粋)

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◆材料:フェルト 紙(本文:バフン紙・ハーフエアなど/台紙:GAファイル)

◆ジェットインクプリント 本文カラー

◆ウェブ販売限定付録冊子『am3:00ドーナツを揚げる』(A5判/8ページ/三つ目綴じ)付き

 

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手づくり物語カード集『おはなしタイル』

2021年4月27日発行(完売)

手のひらにおさまる物語集です。

どこかにいるかもしれない人たちの、ささやかな心のひとこまをおさめた『物語カード』

色とりどりな9枚の物語を、ぶっきらぼうなねずみ色の箱に詰めてお届けします。

毎週金曜日の夜に、Twitter@ohanasitecho(おはなし手帖)で、小さな言葉を綴っています。

その中から、ご好評いただいたものと思い入れのあるものを選んで収めました。

ロウソクの火をそっと見つめるようなものが集まったと思います。

暮らしの本棚に並べてお楽しみいただけたら幸いです。

 

 

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文・製本 | かくらこう

サイズ | 横60mm×縦60mm×高さ20mm


泡沫日記

2021年1月29日minneにて販売開始

 波打ち際の泡が語った、人魚にまつわる物語です。

 

〈人魚〉を失ったちょっと優柔不断な男が海ばかり眺める日々を綴った日記の断片を集めた『泡沫日記』

海岸に落ちる雲の影が描く〈人魚〉の心を綴った『貝殻と幻』

2冊組の本です。

 

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文・製本 | かくらこう

手製本 | 『泡沫日記』全18ページをハトメ綴じ 『泡沫日記・貝殻と幻』本文12ページ ステッチ中綴じ

サイズ | 横82×縦73×幅6mm

用紙 |『泡沫日記』ポルカ そば90Kg/『泡沫日記・貝殻と幻』両更クラフト86・5kg 色上質紙黒特厚/『共通ケース』かぐや満月170kg

一冊ずつ泡模様をスタンプで手押しで描いています。