「角砂糖」販売を開始しました。

minneさんにて豆本「角砂糖」の販売を開始いたしました。
空の割れ目から雨玉が落ちてくる。
雨玉が当たればひともものもつぶされる。
女の子たちは「自分ではないなにか」になろうとして、
魔法使いと契約を交わします。

そんな町に暮らす石職人の「僕」と「淡水人魚」のおはなしです。

当初、「庭の虜」というタイトルで書いたものですが、
本の形を考えるうちに、内容の中心になるものも変化して、
「角砂糖」におさまりました。

「角砂糖」ならちいさな四角い本にしたい。
それにはワードだとちょっとつくるのが難しい。
ならインデザインにしてしまうか。
と、「角砂糖」を本にしたくてインデザインを導入したので、
やっと形にできてうれしいです。
考え始めて数年越し。うれしい。

今回はおよそ3cm四方くらいの角背本です。
白い布で表紙を覆いました。
本文の紙は白老上質。
本文が蟻くらいの大きさの字ですので、目に痛くないやわらかめの白を選びました。
見返しはフリッターのホワイト。
花布ももちろん白。
本をおさめるのに、夫婦箱にチャレンジしました。
夫婦箱もフリッターのホワイトです。
フリッターは手触りがほわっとしてやわらかいです。

今回、ちょっとお値段設定が高めになってしまいました。
文章は星空文庫の方へ保管してありますので、全文無料でご覧いただけます。
じゃあお金を出して買う価値はどこにあるのかと感じる方もいらっしゃると思います。

私はやっぱり手にとれる物質が好きなようで、
手にした時の感じをふくめて完成することを考えて、文章もつくってしまいます。
私の考える完成品は、豆本「角砂糖」です。
というのが、本に仕立てて販売する意味合いになると思います。

そんなこんなで、
今回も「ためしてガッテン、やってみよう」な気持ちで、
出来あがった本です。
ちいさいです。
もうこれ以上ちいさい本は今後つくらないぞ!
と決めています。
秋の文学フリマへも持ってゆく予定です。
手にして広げてご覧になっていただけたらうれしいです。



⚠︎本文には蟻が這っていますので、虫嫌いの方はお気をつけくださいね。